Googleサービスを活用するメリットとは?複数の機能を組み合わせて使うことで体験できる!
皆さんこんにちは。
本日も、私たちから「日々の学びをちょっと面白くするヒント」として、Udemyの講座を制作されている講師の方々の想いや、講座制作の裏側に迫る「コンテンツ制作日誌」をお届けいたします。
第21回のコンテンツ制作日誌は、Google ドキュメントやGoogle スプレッドシートといったGoogle が提供するサービスの使い方について講座を公開されているUdemy講師、武田さんです!株式会社Tekuru の代表取締役社長を務められ、法人向けクラウドツールの導入支援にも取り組まれています。ITに携わったことがない人でも、楽しくテクノロジーを活用できるような講座を制作されている武田さんに、講座制作の背景や、講師として活動される想いを伺いました!
業務ツールを使うなら、活用度合いは日本一を目指す!
――最初に、武田さんの活動内容について教えてください。
株式会社Tekuru では、Google Workspace やSalesforce といったクラウドサービスの導入支援、初期設定、保守、導入後の定着化支援といったサービスを企業に対して提供しています。個人としては大学教員としてGoogle ドキュメントやGoogle スプレッドシートといったGoogle サービスの使い方を教えることも。また、書籍やUdemy のコースでは、初心者の方にとってIT活用のはじめの一歩となる教材を提供しています。
――Googleの活用コンテストでたくさん受賞されているんですね!これまでどういった活用をエントリーされたのですか?
株式会社Tekuru の社内における活用方法、定着化などの事例をエントリーしています。ITの知見がほとんどない方でもGoogle の環境で仕事ができるように工夫し、高齢者と一緒にGoogle Workspace を使ってリモートワークを実施した事例や、学校向けのGoogle Clasrsoomを入社時研修で活用した事例などをエントリーしました。業務ツールを使うからには、活用度合いは日本一でないと気が済まないんです(笑)。
――Google サービスを活用するスキルを身につけられた背景を教えてください。
法人向けのGoogle サービス(Google Apps for Business → G Suite → Google Workspace と変遷)が日本に登場して間もない頃、「きっとこのサービスは数年後に大流行する!」と思いました。当時、初心者向けの解説書が存在しなかったので、Google スプレッドシートの使い方をどのように伝えれば初心者にやさしい教材になるんだろう?と思い立ったのが、身につけようと思ったきっかけでした。
環境を整えて大切な業務に集中できるように、講座を利用してほしい
――現在公開されている講座は、どのような受講生に向けて作られたものですか?
Google Workspace の各種アプリに不慣れな方が基本的な操作を学び、機能を理解してさまざまなビジネスシーンで活用できるスキルを身につけられるように制作しています。
IT初心者やMicrosoft Office を使いこなせていない方がGoogle サービスを使う際に最適な教材が少ないと感じていたので、そういった初心者の方向けに作りました。
業務で使用するシステムを「使わされている」という感覚ではなく、自分自身で便利にシステムを使いこなせる応用力を身につけてほしいです。
――講座を制作されたきっかけはなんだったのでしょうか?
かつて会社勤めをしていたとき、私ひとりが社内の情報システム部門として、社内のICT環境の整備や、社内からの問い合わせに対応していたことがありました。その頃、「Google スプレッドシートのVLOOKUP 関数が壊れた!」「Excel やWord でできているこの機能をGoogle では使えないのか?」という質問がとにかく多かったんです。そんなときに情報システム部門への問い合わせや負担が集中し続けるのではなく、使い方の基礎をカバーできる適切な教材があり、使用者のレベルの底上げができればいいのになと思いました。
ビジネス現場だけでなく、学校教育の場にもGoogle の各種アプリの入門教材の必要性を感じていました。GIGAスクール構想により、小中学校の児童生徒向けに1人1台の端末の支給と学習管理システムや教材の整備が必要となっています。
教育現場ではChromebook やGoogle for Education の導入のシェアが高いと聞きますが、生徒に対してGoogle ドキュメント、Google スプレッドシート、Google スライドなどの使い方を教えられる教員の方は多くはないはずです。生徒が自分が持っている端末や、使用できる各種アプリケーションについて興味を持ち、学びを深めたいと思ったときに活用してもらいたいと考えて、Udemy 講座や書籍の制作をはじめました。
チームメンバーとの共同編集や他の機能との組み合わせが活用のカギ
ーーGoogleプロダクト活用法習得のコツを3つ教えてください。
1. 自分以外の人とリアルタイムで共同編集してみること
2. 高度な機能を求めすぎないこと
3. 他のGoogle アプリとの連携を意識すること
Google ドキュメントやGoogle スプレッドシートなど、1つひとつのアプリケーションの高度さを求めると、Microsoft Office やAdobe の各種アプリケーションに到底勝てない領域がたくさんあります。各アプリケーションに高度な機能を求めるのではなく、Google カレンダーの予定にGoogle ドライブのファイルを挿入できて効率的に会議を運営できる、Google ドキュメントで用意した内容をGmail をすぐに起動してメールの下書きとして使用できる、といった他のアプリと連動して活用することで仕事を効率化できたり、Googleプロダクトの習得も早まったりするかと思います。
ーーGoogleプロダクトを最大限活用していくには、どのような順序で講座を受講していくべきですか?学習ステップを教えてください。
①Google ドキュメントの講座
まずは文書作成ソフトをマスターするのがいいと思います。書式設定やファイルのダウンロード、翻訳機能の使用、共同編集といった機能の存在を知ることができ、標準機能を活用できるようになります。書式設定やツールメニューを開き、どんな機能があるのかを見ておくこと、他のツールを使うときにも直観的にどこにどんな機能がありそうなのか、わかるようになるはずです。
②Google スプレッドシートの講座
関数を使用して自動的に集計するといった基本的な表計算ソフトの使い方や、フィルタ、ピボットテーブル、グラフなどの応用的な機能を学べます。簡単にチームメンバーへ共有でき、複数人で情報を管理できるGoogle スプレッドシートを使うと、より効率的なデータ活用が可能です。
③Google ドライブの講座
ファイルやフォルダの共有方法、命名規則などを理解すると、Google プロダクトの特徴である「共同編集」や「検索」の機能を最大限活用できるようになります。今後のビジネスシーンにおいて、安全なデータ管理や共有のスキルは必須だと思うので、ぜひ学んでいただきたいです。
④Google フォームの講座
「定型的なフォーマットでアンケートを収集する」「申請を受け付ける」といった業務をする際にGoogle フォームが使えると、圧倒的な業務の効率化を実現できます。また、Google フォームでアンケートを収集後、自動的に集計できることを知らない人は多いのではないでしょうか。Google フォームの存在を知っていること、さまざまな場面で「これはGoogle フォームで管理した方がいいんじゃないか?」とひらめけることが重要です。
ほかにも、Google プロダクト間をプログラミングを活用して自動連携するGoogle Apps Script、Google スプレッドシートのデータを活用してさらなる業務効率化のためのアプリを開発できるノーコード開発ツールのAppSheet 、データ分析ができるGoogle Analytics やLooker Studio など、Google のプロダクトはたくさんあります。
Google アプリの使い方の基礎を習得できたら新しいツールの学習に手を伸ばすのか、よく使うツールのもっと深いスキルを身につけるか、学習者さん自身のビジネスキャリアに合わせて挑戦していただきたいです。
ーー受講生の方へ、Googleサービス活用法を学ぶメリットを教えてください。(どんなキャリアや仕事につながるなど)
今後はますます、リモートワークや副業など多様な働き方が増えていくと思います。リモートワークをするにあたり、Google ドキュメントやGoogle スプレッドシートなどを共同編集するといったシーンも多くなるのではないでしょうか。
Google の各サービスを使用しての作業が求められる環境では即戦力になれるとともに、共同編集によって業務を効率化できることを知っておくことで、チームワークのスキルも身につくはずです。
どこにいても、安く、簡単に学べる世界にしたい
――武田さんの人生にとって学びとは?
私にとって学びは娯楽です。自分が成長することほど楽しいことってないと思っています。誰かから与えられた楽しさよりも、これまでに自分ができなかったことができるようになったり、これまでの自分では見られなかったことを認識できたりすると世界の拡がりを感じます。
そして、自分が学び成長したことで、自分の力で自分自身の課題を解決できるようになったり、自分以外の誰かが困っていることを解決できて誰かの役に立てたりするというのは、とても面白くて嬉しいと感じます。
――今後の目標を教えてください。
私自身、北海道の田舎で生まれ育ったのですが、レベルの高い教育機会を得ることにとても苦労したと感じています。生まれた環境や、今いる環境によって教育にアクセスする機会の格差をなくせたらいいなと思っています。日本のどこで生まれたとしても、どの国に生まれたとしても、意欲のある誰もが気軽に学べるように、「学びを安く簡単に」届けたいです。
現在はIT初心者向けの講座を制作しているのですが、中級の講座の制作や、より学びやすいデザインで講座をお届けできるように、品質の向上にも挑戦したいと思っています。
Udemy の講座や、書籍などの学習コンテンツをこれまでたくさん作っていますが、対面での研修もしたいですね。遠くないうちに、キャンピングカーでも買って、北海道の最北端から道内一周しながら、各地でGoogle 活用の研修行脚をしたいな、日本中をめぐりながら、IT活用に興味のある人達に無料でセミナーを提供してみたいな、という夢もあります。
講座制作とともに、わたし個人としても、株式会社Tekuru としても、普段使用しているツールの活用では日本一キレキレなことを探求し続けていたいです(笑)。
執筆担当のひとこと
インタビューさせていただき、武田さんの”教育観”が印象的でした。「学びを安く簡単に」という方針はもちろんですが、ご自身の会社でも大学生インターンを受け入れて、たくさん経験を積ませてあげてから、希望の就職先へ行けるようにサポートしていらっしゃるそうで、大学生のうちから武田さんのノウハウを引き継げてなんて幸運な学生たちなんだろうと、羨ましく思いました。
そんな惜しみなく人に学びを提供したいという想いが、なんとなくUdemy サービスの根幹とリンクしている気がします。インタビュー中に、先日開催したイベントの副賞が届くという奇跡も起こり(笑)。ただならぬご縁を感じました。