キャリアも、人生も豊かに。「コーチングスキル」の学び方
皆さんこんにちは。
本日も、私たちから「日々の学びをちょっと面白くするヒント」として、Udemyの講座を制作されている講師の方々の想いや、講座制作の裏側に迫る「コンテンツ制作日誌」をお届けいたします。
第11回のコンテンツ制作日誌は、日本KFCホールディングス(株)入社後、コーチング、リーダーシップなど人材育成の分野で活躍され、2017年『みらい創世塾』を開塾。再現性の高い研修が好評のUdemy講師・森 泰造さんです。
コミュニケーションスキルを学べば、人や組織に大きな変化をもたらすことができる
ーーまずはじめに、森さんが教えている内容について、簡単にご紹介いただけますか?
私自身のスキルとしては、以下の4つになります。
①マネジメント
②リーダーシップ
③コミュニケーション
④コーチング
私は、理解‐調和‐創造‐発展サイクルを生み出す「GHCDコーチング」の創始者でもあり、私が運営する(株)みらい創世舎は、コーチングによる再現性が評価されて「コーチング研修に定評のある会社10選」にも選んでいただいています。現在は日本にとどまらず、台湾やタイでもセミナーを行っていますが、海外でも同じ課題を持っている企業は多いように感じます。
ーー近年学習者も増えていますが、コーチングを学ぶ目的とは何だと思いますか?
コーチングの技術は、自分自身との関係を含めた人や組織との関係性を変えていくために使うものだと思っています。
物事の結果や現在の状況は、当事者の行動が生み出します。
当事者の行動は、当事者の思いや感情が生み出します。
つまり、人間の本質を理解し、生み出したい変化や向かいたい方向を明確にすれば、誰でも狙った成果は出せるようになるのです。
例えば、私は講座をつくる際、具体的にはこのようなお悩みを抱えている方を想定していますが、これは企業に勤められている方の多くがお持ちの課題ではないでしょうか?
ーー森さんご自身も、以前はこのような課題をお持ちだったのでしょうか?
私自身、会社員で管理職をしていたときに、上司や組織の壁にぶつかった経験があるんですね。
社内の組織変革に邁進していたときは、上司に「ほかのメンバーの立場もあるから、あまり余計なことはするな」と言われ、営業の仕事をしているときには、「相手の喜ぶことよりも決められたことをやれ」と言われました。
「お客様の喜ぶ姿が見たいー」
ただそのために動いているのに、周りに止められる・・・。
現実をあまり変えたくない人たちに阻まれ、なんともいえない悔しさを感じたことを覚えています。
会社の外側、つまりお客様のほうを向いて仕事をしていれば、自分も周りも組織も絶対に良くなるはずなのに、現実はどうしてこうも会社の内側にエネルギーをとられてしまうのだろうか?
現状を解決するために、必ず何か良い方法が必ずあるはずだと信じて、心理学、成人発達理論、脳科学、コーチングの理論と向き合うことにしました。
私自身の人生を変えてくれた「コーチング」をもっと多くの人に知ってほしい
ーーコーチングスキルを習得し、教えるようになったきっかけについて教えてください。
実は、私自身スキルを習得しようと思ったきっかけは「母の介護」なんです。
認知症を発症し、田舎での一人暮らしが困難になった母のために会社を休職し、実家の整理をして母に介護施設に移ってもらうことになったんです。母子家庭で育ち、長男でもあった私は、母のことを尊敬していましたし、親孝行ができるチャンスだとも思っていました。
ところが母にしてみれば、「のんびり田舎で暮らしていたのに、いきなり息子が帰ってきて、家も財産も取り上げられ、狭い空間(施設)に押し込められた」と感じたようで、親子関係がたちまち悪くなってしまったのです。
自分の憤りを誰にも相談することができず苦しい毎日。しかし「人生このままで終われるわけがない!」とはずっと思っていて、出口を探していたところに出会ったのが「心理技術とコーチング」でした。
それからは一心不乱に学んで実践しましたね。
ーー実践された結果、お母様との関係はどうなったのでしょうか?
母に対して学んだコーチングを試してみたところ、みるみるうちに母の態度が軟化してきて。実践し始めてわずか1か月で認知症発症前の、いやそれを超えるくらいの豊かで優しい親子関係を築くことができました。
この経験をきっかけに、コーチングは人の人生を変えてくれる技術だと気づき、この技術をもっと社会に必要としている人の元へ届けたいという強い思いに駆られ、今こうして「教える・伝える」ことを仕事にしています。
ーーUdemyではどんなことを講座として展開されていますか?
私が作成した3つの講座はすべて、リーダーシップ・影響力を発揮し、人や組織に変化をもたらすプログラムなのですが、「コミュニケーションのスキルを向上させ、人や組織に大きな変化をもたらす技術が学べる」ことがポイントですね。
人の心を動かすプロセスをわかりやすく再現性の高い技術としてお伝えします。リーダーとして悩んでいる方にこそ、ぜひ見て頂きたい講座です。
チームで成果を創り出すためのコミュニケーションが学べる講座です。
「人が辞めない組織のつくり方」のポイントをお伝えする講座です。
すべての講座において「再現性」に重点を置き、ワークを取り入れることで、現場で使うイメージを持てるような構成にしています。
多くの方が挫折するポイントは、「わかったつもり」になっていること
ーーこれから学ぶ方に向けて、スキル習得のコツを教えていただけますか?
コミュニケーション、リーダーシップ、コーチングを学ぶ際、この3つのことを覚えておいてください。
①「人の前提・本質を理解すること」
人の能力は無限大です。人の能力の90%以上は顕在化されていないと言われており、人はいくつになっても成長、発展し続けることができるんですね。また、「思考がその人にとってのすべての結果をつくりだしている」ということも知っておくと良いと思います。
②「素直さ」
最初から疑わず、とりあえず取り入れてみることですね。そこでいろんなエラーや疑問が生じるはずで、本当の学びはそこから始まります。
③「自己対話」
コミュニケーションもリーダーシップも、その対象は「目の前の相手」の前に「自分自身」なんですよ。自分自身の心の声と向き合うことができるようになると、他者の心の声を引き出し、相手が望む変化を起こしてあげることもできます。
ーーこれを乗り越えれば初心者から抜け出せる、ということはありますか?
そもそもコミュニケーションやリーダーシップ、コーチングを学ぶ目的は、これらを駆使して自らが変化や成果を生み出せるようになることです。
しかし、多くの人はメソッドをインプットしただけで「わかったつもり」になります。そこで安心して行動ができない人が大半です。
学びの初心者から脱するコツは、「できるようになるまでやり続けること」そして「こうすればこうなる」を頭ではなく体感覚で得る体験をし、習慣化することです。
たくさんの情報処理を求められる現代社会では、新しいやり方に目が移りがちです。習慣にする前にほかの学びを取り入れてしまうと、前に学んだ学びはいつの間にかやらなくなり、再度やり始めるにはもっと労力がかかってしまうんですよね。
学んだことを「単なる良い思い出」にせず、ちゃんと「現実を変えてくれるツール」として機能させること。学び始めたときの初志を常に意識し続け、ゴールを手にするまであきらめないことを大切にしてほしいですね。
キャリアアップだけでなく、人生そのものが豊かで楽しいものに変わっていく
ーー改めて、森さんが感じている「コーチング学ぶメリット」について教えてください。
「コーチング」は企業で働く方だけでなく、日常生活にも、自分らしく快適に生きていくためにも役立つスキルではないでしょうか。
まず、自己認識力が高まり、人としての器が広がります(成人の発達)。
さらに、人に振り回されず、自らが心から大切にしたいことが大切にできるようになります。そうすると多くの人間関係の悩みは解消され、豊かな関係性の中で仕事や生活ができるようになるでしょう。
キャリアとしては、周囲から「信頼できる、変化の起こせる人財」とみられるようになるため、より影響力の求められる仕事やポジションに着けるようになるでしょう。
自らに働きかける力が向上するため、人生そのものが豊かで楽しいものに変わっていきます。
ーー「コーチング」を通して森さんが実現したいことを教えてください。
会社の内側を向かなくてもすむように、コミュニケーションスキルを磨くこと、そしてその価値を皆が理解することで、日本の会社は必ず変わっていくはずです。そうすれば、会社員も元気になり、日本社会も元気になる。
元気に働く親の姿を間近で見たり感じたりしている子どもたちも、日本の将来に夢や希望を抱いて大人になっていく。
そんな社会を実現したいと心から思っています。
ーー最後に、受講生の方へメッセージをお願いします。
私は「学び」とは人生を豊かにしてくれる道だと思っています。
どこまでも続く学びの道を歩く途中で、もしあなたが「コーチング」に出会う機会があれば、ぜひ挑戦してほしいですね。
そして、今、このメッセージを読まれている時点であなたは未来の成功の兆しを手にしています。
あなたの問題意識が、部下や同僚やお客様を救ってくれます。
その問題意識をちゃんと大切に、あなたの望む未来を切り開いていってください。その姿がきっと周囲に大きな影響を与えることでしょう。
≪森さんの書籍のご紹介≫