Java言語を学んだ先にあるものとは?現場のエンジニアからアーキテクトまで多岐にわたるキャリアパス
皆さんこんにちは。
本日も、私たちから「日々の学びをちょっと面白くするヒント」として、Udemyの講座を制作されている講師の方々の想いや、講座制作の裏側に迫る「コンテンツ制作日誌」をお届けいたします。
第22回のコンテンツ制作日誌は、Java言語を専門分野として長年企業システムの開発に携わり、現在も開発部門の本部長を務められながらDX推進や先進技術の研究開発にも注力されているUdemy講師の斉藤 賢哉さんです。現在公開されている講座『現役アーキテクトが教える『Java Basic編』Java SEを完全網羅/基礎から実務まで/Chat GPT補助解説』についてお話を伺いました!
企業システム開発の分野で需要の高いJavaを現場視点で学んでほしい
ーー『現役アーキテクトが教える『Java Basic編』Java SEを完全網羅/基礎から実務まで/Chat GPT補助解説』こちらの講座を通して身につけられるスキルを教えてください。
この講座を通して、Javaの言語仕様や文法、オブジェクト指向開発のさまざまな技法をゼロから正しく理解することができます。Java言語やオブジェクト指向開発の教材はすでに世の中に多く存在しますが、この講座は実システム開発を現役のアーキテクトとして担っている私が講師を務めますので、開発現場でも通用するより実践的なスキルを習得していただくことを目指しています。
▼講座リンク
現役アーキテクトが教える『Java Basic編』Java SEを完全網羅/基礎から実務まで/Chat GPT補助解説
ーーこの講座は、どのような受講生におすすめですか?
企業システムやWebサービスの開発において将来的にJavaエンジニアとして活躍したい方が最初の一歩を踏み出し、学び始めるための教材として制作しました。
新卒でIT企業に入社したり、IT部門に配属になったりした新米システムエンジニアの方には、ぜひ受講いただきたいです。
また、転職市場でもJavaエンジニアの需要は引き続き旺盛ですので、今後フリーランスエンジニアとしてのキャリアを検討している方にもおすすめします。
長年IT部門で活躍されてきた中堅層の方で、この機会に学び直し(リスキル)に挑戦しようとしている方も、本講座を受講すれば効率的にスキルを獲得することができるはずです。
さまざまなプログラミング言語がある中、企業システム開発の分野ではJavaは第一の選択肢になります。またこの状況は、今後も大きく変わることは考えられないでしょう。
ーー講座を作る上で特に工夫しているところがあれば教えてください。
・実践的なスキル
現場で特に重視される内容を意識的に多めに取り込みました。オブジェクト指向における多態性や例外ハンドリングなど、比較的難しいとされている仕組みの解説では、アニメーションを多めに利用しています。
・ソースコードの題材
オブジェクト指向開発の入門書ではよくある、おとぎ話や動物、自動車といったものではなく、ECサイトや商品・取引など、企業システムでの活用をイメージしやすいものを用意しました。
・最新バージョン
本講座では比較的最新のバージョンである「Java 17」を対象にしていますが、現場は古い世代のJavaも現役で活用されているため、新しい機能を説明する際には必ず導入バージョンを言及しています。
・ChatGPTの活用
講座の節目にあたるレッスンでは、実際に講師がEclipseを使ってサンプルコードを動作させて解説を行っています。ちょうどこの講座を制作中にChatGPTが普及し始めたため、ChatGPTを補助解説として利用するという面白い趣向を取り入れてみました。ここはぜひ肩の力を抜いて、楽しんで見ていただきたい部分ですね。信じられないくらいに高い精度で回答が得られており、講師の私も驚くばかりです。
この講義を見ていただくと、エンジニアにとっていかにChatGPTが学習するときの壁打ち相手として有用であるかを実感してもらえると思います。
ーー講座を制作しようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?
私はもともと、『マスタリングJava EE5』『アプリケーションアーキテクチャ設計パターン』といった書籍を執筆した経験があり、何らかの技術領域の知識を体系化・文章化することが比較的得意だと自負しています。ただ、ITスキルを人に伝える上で、文章だけだとどうしても限界があると感じたのです。そこで、昨今ITスキル習得の教材としてEラーニングが普及したことや、UdemyのようなC to Cプラットフォームが登場したことを受けて、この講座を制作しようと考えました。
Java言語を学んだ先に目指せるキャリアパスとは?
ーーJava言語をはじめ、ITスキルを学ぶコツを教えてください。
私がITスキルを習得する上で大事だと考えているのは以下の4点です。
①信頼できるコンテンツを選び、それを使って体系的に学ぶこと。
②有識者に質問できる環境に身を置き、分からない点は教えを乞うこと。
③座学だけではなく、必ず自身で手を動かして、体験すること。
④学んだことをノートに取り溜め、溜まった情報を構造化してアウトプットすること。
ーーJava言語を学ぶ上で、挫折しやすいポイントや、初心者から中級者へアップグレードするためのコツがあれば教えてください。
最大の山場は、例えばクラス・インスタンスや継承・多態性といった、Java言語のオブジェクト指向開発としてのさまざまな機能の概念や仕組みを理解するところだと思います。
私の講座では中盤に位置しているのですが、理解が難しいからといってそこで止めてしまうのではなく、表面的に「なんとなく分かった」状態で大丈夫なのでぜひ先に進んでいただきたいのです。私もかつてはそうでした。いずれ現場で実務経験を積み重ねる中で、「なるほど、あれはそういう意味だったんだな」と腹落ちする日が必ず来ます。
ーー受講生の方へ、Java言語を学んだ先にどんなキャリアの選択肢があるのかを教えてください。
この講座を受講することで、まずはJavaエンジニアとしての基礎を固めることができます。そしてスキル習得後は、Javaエンジニアとして企業システム開発の現場で活躍することが期待できます。将来的には、そのまま専門性を追求し、アーキテクトやテクニカルリードといった希少性の高い人材をゴールとして目指すのもよいでしょう。
ほかにも、プロジェクトマネージャーに転身するというキャリアパスもあります。プロジェクトマネージャーは多くのエンジニアを管理する必要があるので、設計・実装スキルを備えた上で、エンジニアとの共感性を発揮することが重要です。
エンジニアは、学んだ分だけ成長できる職種
ーー斉藤さんの人生にとって学びとは何ですか?
自身が成長して何らかの価値を発揮し、他人や社会に貢献することによって人生は豊かになるのだと思います。成長するためには、学びは欠かせません。学んだ分だけ成長して、それが自身のバリューに直結するエンジニアは、とてもエキサイティングな職種ではないでしょうか。
ーー受講生の方へメッセージをお願いします!
この講座は、私自身が積み上げてきたJavaに関するスキルや知見を体系的に整理し、18時間にもおよぶ動画としてアウトプットしたものです。多くの受講生の皆様にとって、有益なコンテンツであると確信していますので、ぜひ受講をご検討ください。
▽執筆された書籍のご紹介
私が2017年に執筆した『アプリケーションアーキテクチャ設計パターン』は、Javaに限定されない、比較的普遍的なシステム設計技法をテーマを扱っており、内容的にはまだまだ陳腐化していないため、興味のある方はぜひ手に取っていただけると幸いです。
執筆担当のひと言
”表面的に「なんとなく分かった」状態で大丈夫なのでぜひ先に進んでいただきたい” とおっしゃっているのが印象的でした。Javaを専門分野として扱われている斉藤さんにこのようにアドバイスいただけると、「まずは学び始めてみよう」と安心して取り組めますね。
学んだ先にある将来のキャリアパスや、エンジニアとして働くことの楽しさなどのお話しも伺えたので、エンジニアとして働きたいと考えている方がこの記事を読んで、前向きな未来や希望を感じていただけると嬉しいです。