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UXデザインは完全な正解がないからこそ、高みをめざす価値があるー。目標達成やユーザーの喜びの声がやりがい

皆さんこんにちは。

本日も、私たちから「日々の学びをちょっと面白くするヒント」として、Udemyの講座を制作されている講師の方々の想いや、講座制作の裏側に迫る「コンテンツ制作日誌」をお届けいたします。

第八回のコンテンツ制作日誌は、Udemy×アドビ学習応援キャンペーンで「UXデザイン」をご担当いただいているUdemy講師・濱野将さんです。

ロゴデザイン、キャラクターデザイン、UI設計、Webデザイン〜コーディング、動画など幅広い経験をお持ちで、AdobeXDのAdobe認定アソシエイトでもある濱野さんに、改めて今、UXデザインを学ぶ意味、学び方のコツについて伺ってみました。

濱野 将さん
フリーランスを経て、2014にDTP・Webに特化したデザイン関連会社「株式会社IMAKE」を創業。
【制作事業】
DTP制作、バナー制作、ロゴデザイン、キャラクターデザイン、画像レタッチ、UI設計、Webデザイン~コーディング、動画など幅広く経験。
現在はその経験を活かし、多角的な視点でディレクター・UI設計・デザイン・コーディングも行っている。
【教育事業】
「Adobe認定アソシエイト」「ペライチエバンジェリスト・宮城県代表サポーター」としてノンデザイナー&Webデザイン初心者向けに講演も行っている。また、AdobeXDを中心とした講師活動もしており、UdemyでXD講座の開設や、デジタルハリウッド・東京工科大学・バンタンデザイン研究所・JILLA(日本イラストレーション協会)の講師としてライブ授業を行い、これまでの受講者は延べ4,500人以上。
Adobe MAX Japanでは、UIUXブースのスタッフを3年続けて担当。
【復興支援事業】
宮城県女川町出身で、故郷の震災復興活動としてIT企業活性化支援のアドバイザーとしても参画中。

「講座を通して学習者がどういった学習体験をしていくか」もUXデザインの腕の見せ所

ーーはじめに、濱野さんが扱っている分野について教えていただけますか?

プロフィールの通り、元々私自身が扱ってきた範囲はかなり広いんですが(笑)、今中心としてお仕事をさせていただいているのは主に3つのスキルです。

①Adobeデザインツール全般
②ロゴ・バナー・名刺・イラスト・チラシ・UI/UX・LP・動画編集など多岐にわたるHTML・CSSなどの静的なデザインコーディング
③デザインディレクション

ーーUdemyでは今2つ講座を展開されていますが、どのような方を対象にされていますか?

こちらがUdemyではじめてリリースした講座なんですが、最近デザインの現場で使われ始めているプロトタイプツールであるAdobe XDの「基本操作」から「プロトタイプの制作方法」は勿論のこと、「UI/UXの重要性」や「利用方法」、「用語の理解」、「ケーススタディを用いた実践」などを解説しています。

「これからデザイナーを目指す方」、ノンデザイナーのプロデューサーやディレクター、エンジニア、企業の広報担当者など「思わぬ形でデザイン作業をやることになってしまった方」、「AdobeXDをこれから使ってみたい方」などに受講いただきたいですね。

次に、こちらが昨年リリースした講座ですが、改善の進め方に必要な「課題の洗い出し」や「フレームワークを使ったフロー」「制作ツール」などを紹介して、誰でも効率の良い改善提案ができるプロセスを学ぶことが出来ます。

サービス改善を担ったが、どのようにして取り組めばよいかわからない「デザイナー以外の業種の方々」、「初めてプロジェクトを管理するリードデザイナー」、将来的にデザイン制作だけではなく、「ディレクションなども行いたいと考えてるデザイナー」の方々に受講いただきたいですね。

ーー濱野さんが、講座を作る過程で工夫しているポイントはありますか?

まず、誰にとってもわかりやすいような解説やスライド作成ですね。
そして、順々にStepを踏んでいくと徐々に理解できるようなシラバス構造にしています。

それから無意識のレベルでけっこう重要だと感じているのは、話をしている間隔やスピード(2倍速でも聞きやすくとか)、リラックスしながら受講できるようBGMを薄く流すなど、色々と工夫を盛り込んでつくるようにしています。

ある意味これも私自身がUXデザインをやっているからかもしれないんですが、皆さんが「講座を通してどういった学習体験をしていくか」そのあたりを意識しながらつくっています

業界における課題の変化、ユーザーの声が、Adobe XDやUI/UXという概念を育ててきた

ーー濱野さんがAdobe XDやUXデザインに関するスキルを習得し教えるきっかけは何だったのでしょうか?

ここでは、Adobe XDと、UI/UXの2つに分けてお話しさせていただこうと思います。

元々Adobeツールが好きでXDはベータ版の頃から利用していたんですよね。
色々触っているうちに、私自身これを使ってなにか発信できるのではないかと思ったのがきっかけです。

プロトタイピングツールが盛り上がっているタイミングで、まだUdemyの日本語講座ではXDのものが出ていなかったんです。なので、私が一番最初に講座化すればきっと注目されるだろう、とも思ったのもきっかけですね。

実際、Adobe XDの正規版がリリースされてから、Udemyに限らず、書籍や動画を含めて、おそらく日本で一番最初にXD教材をリリースしたのが私なんです

ーーUI/UXデザインという考え方もツールと共に育ってきたという印象なんでしょうか。

UI/UXに関しては、XDを仕事にしていく流れで「UI/UXの知識も知りたい」という声があり、大学や専門学校で講義をしている中で授業で行っていることを動画にしたのがきっかけです。また、Udemyの法人研修でも、動画+αで実践できるようなコンテンツの相談を受けたのも後押しになりましたね。

昔はUI/UXという区分がなくて、デザインできる人はUI/UXの知識があって当たり前という風潮があったんですよ。だから、UI/UXの知識だけが主だって重要視されているわけではなかったんです。

けれど、昨今はサイトやアプリのデザインを新規で制作するよりも、既存のサービスを改善するにあたって改善やリニューアルをしたいという企業が多くなってきた。改善するための目標を掲げて、それに対して良いUI/UXを構築していかなければいけないという事態が起き、必然と現場においてもUI/UXを専門に担当する人が必要ということが浸透してきたんです。

私の実感としても「提案できるデザイナー」が今後求められるようになってくることが明確に分かったので、UI/UXの考え方を全面に押し出すような内容で講座化することになった、という感じです。

ちなみに、Adobe XD自体が「UI/UX」という概念のもとに育ってきたツールであり、皆さんに実際に使っていただき、その声を拾い上げながら改善を重ねてきているんです。なので、ぜひ皆さんも一人のユーザーとして、このツールやUI/UXデザイン界を一緒に盛り上げていくつもりで学んでいただけたら嬉しいですね。

「ユーザーの気持ちにきちんと寄り添えているか?」シンプルだけれど、大切にしたい問い

ーー濱野さんが考える、UXデザインを学ぶコツを教えてください

まず、シンプルに3つ挙げるとしたらこの3つを大切にしてほしいですね。

・ユーザーの気持ち
・ターゲットの視点
・フィードバックの考察

UXデザイナーとして、やっぱり「ユーザーの気持ちにきちんと寄り添えるかどうか?」ってすごく大事なんです。そのうえで、レイアウト配置・配色・テキストの大きさなど、要素を分解して、アクションを決めていくんですよね。

それから、ターゲットの視点でデザインに向き合うこと。「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」というように、特定の「5W1H」に沿ったシーンで利用された際に、そのデザインが本当に訴求力があるかどうかということですね。

最後に、フィードバックをもらった際はそれが適切かどうかを考えること。ただただ真に受けるだけではなく、一度自分の意見と照らし合わせてみるということは絶対やってほしいですね。そのときに学べることって、実は結構あると思います。

ーーUXデザインを学ぶときに、多くの方が挫折するポイントや、これを乗り越えれば初心者から脱出できる!というヒントはありますか?

UXデザインは、「クリエイティブな部分」と「理論で構築する部分」があるため、感覚だけで取り組めないのが難しいところなんです。また、お客さんはメインターゲットになる方だけとは限らず、それに近い層のユーザーも複数いるので「最適解」はあっても「完全な正解」というものがないため、それが正しいかどうか判断に迷うことも多いんです。

だからこそ、現場ではその辺りを確認するために「ユーザーテスト」や「ユーザーインタビュー」などを行っていくことが大切とされているんですよね。

あと、挫折するポイントとしては、最適解が何なのかわからなくて途中でやめてしまうケースですね。でもそれは誰もが通る道なので、ビジネスパートナーや周りの人に意見を聞いてみてブラッシュアップとモチベーションを維持していくことを大切にしてください。

初心者から脱出する方法は…うーん。UIをきれいに作ればOKというわけでもないため具体的な方法はあまりないので、アドバイスが結構難しいんですが、、

ひとつ言うなら、第三者の目線でデザインを俯瞰して見ることを意識してみることでしょうか。
その視点で「見ること」ができるようになると、
「このサイトはターゲットとしている人に即したものなのか?」
「このページを見ているときのユーザー心理はどんな感じ?」
「レイアウトやボタンの配置はココで押しやすいのだろうか?」
「目的の動線まで、ユーザーはちゃんとたどり着けるだろうか?」
など、徐々に気づきが見えてくるんです。

あとは、案件に基づいた経験をひたすら行うことですね。どんなスキルにも言えることかもしれませんが、ある程度学んだあとは、実践を重ねるうちに自然と身についてきます。
また、スキルだけではなくそのプロジェクトや案件に対する理解や経験値もUI/UX構築するには必要となるので、PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)をとにかく回して改善していくのも経験の一つだと考えます。

ーー改めて、濱野さんが考える「UXデザインを学ぶメリット」を教えていただけますか?

ひとつは、UI/UXを提案できるようなデザイナーとして活躍できるようになることですね。言われたものをただ形にするだけではなく、自分の意見も付与することで+αの提案ができるようになりますし、そのスキルがあればディレクション業などもできる可能性につながります

まだまだUI/UXを提案できるようなデザイナーは重要ですし、貴重な人材なので、私の講座を含めてこれから学んで、活躍できる方が増えてくれたら嬉しいですね。

あと、部下にデザインを教える際の気づきを発見して、ただ闇雲にダメというだけではなく、明確な改善提案もできるようになるのも大きなメリットだと思います。

ゴールがクリアに見えないからこそ、目標達成やユーザーに受け入れられた喜びはひとしお

ーー濱野さんにとって学びとは何ですか?

「天井が見えない頂(いただき)」でしょうか。
学びって、自分にはまだ伸びしろがあると思わせてくれる要因の一つだと思うんですよ。

ロールモデルに近づくためのロードマップであり、「新しい世界へ飛び込む第一歩」でもある。

ある意味、クリアに見えないからこそ、目標達成やユーザーに受け入れられたときの喜びもひとしおですので、目指す価値があると思うのかもしれないですね。

ーーUdemyの講座以外で、これからAdobe XDやUI/UXについて学びたい方におすすめできる情報はありますか?

動画に加えて、書籍で学びたい、という方がいらっしゃれば、自分が執筆した「初心者からちゃんとしたプロになる Adobe XD基礎入門」をおすすめさせてください。ディレクター、デザイナー、エンジニア、それぞれの立場でのXDの使い方、チームでの連携という切り口で解説しているので、色々な立場の人に役立ててもらえるのではと思っています。

他にも、当社が発信しているYoutubeチャンネル「イメトレ!」や、当社が経営するスクール「DESIGN CAMPUS」(サイト構築中)もありますし、

私個人でもいくつか発信をしていますので、もし良ければ覗いてみてください。

Facebook:https://www.facebook.com/2yanko
Twitter:https://twitter.com/2yan2yan2yanko
Instagram:https://www.instagram.com/2yan2yan2yanko/

ーー最後に、受講生の方へメッセージをお願いできますか?

先ほどお話したことのまとめみたいにはなってしまいますが、UXデザインは、今までとは違う目線でデザイン構築や考え方をするので、慣れるまでは非常に大変な道のりだとは思います。

5W1Hで物事を捉え、ターゲットに寄り添い、どのような流れでユーザーがたどり着けるか?ということを常に意識しながら取り組むだけでもデザインの見え方が養われてきます。

はじめのうちは靄がかかっている中でそれが正解かどうかがわからない中で進んでいくのが大変ですが、一歩一歩正確に踏み出して成果が挙げられたときの感動はひとしおです!

流れがかっちりハマったときの「良い商品やサービスが見つけられた!」というユーザーの声や「アクセスの向上や売上アップ・ブランディングに繋がった」という企業の声を聞くと、自分の中での存在意義が見えてくることでしょう。

もし何かわからないことなどがありましたら、講座のQ&Aなどで遠慮なく聞いていただいても良いですし、フィードバック要員として頼っていただいても構いませんので、お気軽にお声がけください!


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