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目指すべきは「全体像を描ける人材」。プロジェクトを成功に導く思考プロセスの習得方法

皆さんこんにちは。

本日も、私たちから「日々の学びをちょっと面白くするヒント」として、Udemyの講座を制作されている講師の方々の想いや、講座制作の裏側に迫る「コンテンツ制作日誌」をお届けいたします。

第18回のコンテンツ制作日誌は、Udemy講師であると同時に、エンジニアであり企業家でもある多森康二さんです。現在公開されている講座、『【入門】システム要件定義と基本設計』、『【超実践】ビジネス要件分析・基本設計・詳細設計をやり抜く実践ワーク講座』について紹介してもらいつつ、ITプロジェクトを企画・推進するためのスキル習得のコツも教えてもらいました!

多森 康二さん
株式会社デジサク 代表取締役社長
大手マーケティング企業においてAI開発、SaaSツール開発、事業企画などのITプロジェクトに従事した後、株式会社デジサクを設立。
多様な知見を体系化し、DX戦略コンサルティング・デジタル人材育成・プロジェクト並走サポートなど、さまざまな側面から企業のDX内製化を支援している。

プロジェクトの全体像を描ける人材を目指してほしい

ーー現在公開されている講座の概要や、講座を通して身につけてほしいスキルを教えてください。

「価値の高いシステム・プロダクト開発」ができる人材になるために、企画力や推進力といったビジネス的なスキルと、設計やビジネス要件分析といったエンジニア的なスキルの両面について、体系的なノウハウが身につけられる講座です。

市場環境や顧客ニーズの変化が早い昨今のビジネス環境では、ビジネス・エンジニアどちらか一方の視点だけでは柔軟な対応が難しく、両方の視点から俯瞰的にプロジェクトの全体像を描ける人材が求められています。

そこで、入門編・中級編に分けて2つの講座を制作しました。

入門編は「要件定義〜基本設計」の思考プロセスを体系的に言語化して、ビジネス・エンジニア間のコミュニケーションが円滑に進められるスキルを整理しました。ITプロジェクトに関わる全ての方に受講して欲しい内容です。

中級編はエンジニア側に特化して、「ビジネス要件分析・基本設計・詳細設計」を扱いました。ただ単純にツール導入・システム開発するのではなく、

①ユーザーの課題が解決すること
②メンテナンスしやすいこと

この2つを満たす利便性・保守性の高いシステムを開発するための要件分析・設計ノウハウを解説しています。

今後はビジネス向けの中級編として、デジタル戦略立案に特化した講座も制作する予定です。

ーー講座を作る過程で工夫したポイントがあれば教えてください。

これらのスキルは自然とは身につかず、実際の現場では「勘と経験」で対処しているケースが多いです。そこで、いつ・なにを・どう考えればいいのか、具体的な思考プロセスを体系化した実践ワーク形式の講座であることが、今回ご紹介している講座の強みです。

ーーどのような受講生に向けて講座を制作されたのでしょうか。

入門編は、下記のような方を対象としています。
■ビジネス側
・システム開発を企画するビジネス人材(プロマネ、経営企画、事業リーダー など)
・社内のIT環境のデジタル化を推進される方(DX/デジタル推進室、情報システム部 など)
・デジタルを活用した新規事業を考えている方

■エンジニア側
・上流工程を目指すITエンジニア(SE、プログラマー)
・ITエンジニアを目指してプロダクト開発にチャレンジしたい方
・フリーランスとしてスキルの幅を広げて単価アップしたい方

中級編は、下記のような方を対象としています。
■エンジニア(設計経験者)
・ビジネス価値の高いプロダクトを設計・開発したい方
・企画段階からプロジェクトに呼ばれる人材になりたい方
・ミドル層にレベルアップして活躍の幅を広げたい方

■プログラマー(設計は未経験)
・プログラマーを卒業して上流工程で活躍できるようになりたい方
・設計意図を理解した綺麗なコードを書きたい方
・個人でプロダクト開発してみたい方

「点」の知識やノウハウを、1つの筋道立った「線」にすることが大切

ーーなぜこのテーマで講座を制作しようと思われたのですか?講座制作の背景やきっかけ、またそのスキルを多森さんご自身はどのように身につけられたのか教えてください。

若手エンジニアだった頃の経験が背景にあります。

ER図やシーケンス図などの「設計書の書き方」、オブジェクト指向などの「コードの書き方」は、多くの書籍・教材が出ていますが、あくまでそれらは「点」でしか学べません。

なので、「結局どうやったら良いプロダクトが開発できるの?」「ビジネス側の要求を、どうやってコードに落とし込むの?」といった「点と点を線で繋げる」ことが難しいと感じました。

また、自分がビジネス側でプロジェクトを企画する際には、エンジニアに要件が伝えられず非常に苦労したんです。

当時は書籍やネット情報が少なかったので、現場で起きること一つひとつに対して疑問を残さず解決する努力を継続した結果、価値の高いプロダクトを開発する=プロジェクトを成功させるための明確な思考プロセスが「1つの線」として繋がりました。

ーーITプロジェクトを成功に導くためのスキルを学ぶコツを3つ教えてください。

①完璧な正解を求めるのではなく、「納得できる根拠」を積み上げる
システム上流工程に「完璧な正解」は存在せず、プロジェクト状況によって適切な判断はさまざまです。とくに大企業ではリスクに対する不安から「安全な正解」が求められて、結局はプロジェクトごと廃止になるケースも多くあります。

そのなかで「自分の意思で自由に活躍できる自信・スキル」を身につけるためには、自分で考えて納得できる根拠を積み上げることが最も重要です。そのためのトレーニングだと思ってコースを受講いただくと、非常に有意義な学習の時間になると思います。

②復習しながら実際のプロジェクトにあてはめてイメージする
まずはコースの流れに沿って「1つの筋道立った体系的な思考プロセス」を身につけることが重要です。

そこから、過去のプロジェクト経験に当てはめて「あの場面では、こう考えると良かったのか!」といった具体的な活用をイメージするのがおすすめです。

③情報整理を行う「プロセス」を意識する
3つ目は、ドキュメントの「書き方」は間違ってもいいので、ドキュメントを書くための「情報整理のプロセス」を意識して学ぶことが大切です。

ほぼ全てのITプロジェクトには共通する流れが存在します。

どんな情報が必要で、どうやって集めて、どんな分析が必要か。これらの成果物として要件定義・設計書といったドキュメントが完成します。

つまり、適切なプロセスで進めていけば大怪我するほどの失敗は起きないのです。

ーーこのスキルを学ぶ上で、挫折しやすいポイントはどんなところでしょうか?乗り越える方法を教えてください。

システム開発の上流工程は「まだ存在しないもの」をイメージして完成像を描くので、「断片的な情報を繋ぎ合わせて筋道の通った1つのストーリーに仕上げる」というスキルが高く求められるんです。

このイメージで全体俯瞰する部分を、難しいと感じる方が多い印象です。

ここを乗り越えるためには、まずは一つひとつの論点を理解すること。そして、各論点がどう繋がっているのかを理解すること。これら2つのポイントをおさえることで、上流工程をハンドリングできる人材としてミドル層にレベルアップできると考えています。

ーー改めて、このスキルを学ぶメリットはなんでしょうか?

■ビジネス側(企画職・プロジェクトマネージャー)の場合
・エンジニアと技術的な会話ができ、開発マネジメントができるようになる
・DXリーダーとしてプロダクト開発を企画、推進できるようになる
・ビジネス構造を描き、新規事業を立ち上げる構想力が身につく

■エンジニア側の場合
・プログラマー(下流工程のみ)からエンジニア(上流〜下流工程)にステップアップできる
・エンジニアとしてミドル層にレベルアップできる
・ビジネス企画フェーズからプロダクト開発に関われるようになる

「自分で納得できる根拠」を積み上げて、自分の意思で自由な人生を歩む

ーー多森さんの人生にとって学びとは?

「望んだ道を歩み、自分の意思で生きる自由な人生」を実現するための原動力です。

誰かに貰った正解で生きる人生も決して悪くはないですが、「自分で納得できる根拠」を積み上げていけば、自信を持って自分の道を歩んでいけると考えています。

ーー受講生の方へメッセージをお願いします!

要件定義・設計などの上流工程は、決して簡単なものではありませんが、努力と継続で必ず習得できるものだと信じています。

最後まで諦めずに、「自分が活躍する将来像」を信じて頑張ってください。

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弊社デジサクでは「DX推進を一気通貫でサポート」するコンサル事業を行っております。
・デジタル戦略コンサルティング
・DX推進リーダー育成
・AI/DXエンジニア育成
・ブロジェクト実践サポート


執筆担当のひとこと

本文中の見出しにも使わせていただきましたが、「自分で納得できる根拠を積み上げていく」という言葉がとても印象に残りました。結果的にプロジェクトを適切な方向へ導くと同時に、しっかり自分の意思で選択していくことで自由な人生の実現にもつながっていくのですね。

ITプロジェクトに関わる方はもちろん、どんなお仕事をされている方にとっても大切なことだと感じました。そもそも「自分を納得させるための根拠」をどうやって見つければいいんだっけ?と、わからなくなってしまった方は、ぜひ多森さんが教える思考プロセスを学んでみてはいかがでしょうか?

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