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Excelはあくまでツール。関数を覚えるだけではなく、使いこなすことが大切

皆さんこんにちは。
 
本日も、私たちから「日々の学びをちょっと面白くするヒント」として、Udemyの講座を制作されている講師の方々の想いや、講座制作の裏側に迫る「コンテンツ制作日誌」をお届けいたします。
 
第15回のコンテンツ制作日誌は、Excel講師として活躍されている榊裕次郎さんです! Udemyでは、Excel基礎力を強化してMOS(Microsoft Office Specialist)試験合格を目指すための講座を公開されています。繰り返し復習しながら操作を覚えられるExcelドリルが、多くの受講生から高く評価されている講座です。

Excel講師でありながらも、新しいスキルを習得し続ける榊さん。実はデータサイエンティストとしてのスキルやWebサイト制作・ディレクション、広告運用など、ほかにも多くのスキルをお持ちなんです!今回は、Excel講師になった経緯やExcelスキルを学ぶコツ、榊さんにとっての学びについて、教えてもらいました。

榊 裕次郎さん
職業訓練校のMicrosoft Office講師としてキャリアをスタート。10年以上にわたって大学・省庁・企業におけるExcelの指導・教育に従事し、2012年よりフリーのExcel講師として独立。
現在では、都心の広告代理店からホテル・建設・医療・地方自治体と、さまざまな現場における業務の課題解決のために、日本全国で活動している。
著書に『スピードマスター 1時間でわかるエクセルの操作』(技術評論社)、『時短しながらミス撲滅! Excel無敵のルール』(インプレス)がある。
Excel以外にも、Google Apps ScriptやPython、RPAを活用した業務最適化にも対応。データサイエンティストとして、データから価値を生み出している。
Webサイト:https://www.transparently.jp

MOS試験合格を目指すことは、視野を広げるきっかけになるかもしれません

ーーExcel基礎強化ドリルの講座の概要と、受講生に身につけてほしいスキルを教えてください。

この講座は、ExcelのMOS試験合格を目標にした講座です。もし試験を受けなかったとしても、合格に相当するレベルになることを目指しています。

私自身、MOS試験に合格したところからキャリアが始まりました。MOS試験に限らず、なにか一つでも試験をパスできると自信がつくので、スキル習得を目的に勉強してみることはおすすめです。その過程で新しい物事を知り、新しい世界を見ることで、人生にも広がりがでてくると思います。

ーーMOS試験からキャリアが始まったとのことですが、どういった経緯でMOS試験を受けられたのですか?

実は20代の前半は小説を書いていたんです。本を読みまくって、文章を書きまくった時期がありました。最低限働きながら自由に執筆活動をしていましたが、さすがに26歳のときに貯金が尽き、正社員として就職することに。就職したものの組織という世界に耐えられず、再就職先を探しているときに、「職業訓練校での講師業務(Word)」を見つけたんです。そこで、word、Excel講師になるためにMOS試験を受けました。

講師という仕事は、たまたま見つけた募集から始まりましたが、適職を見つけたと思いましたね。

Excelドリルをテンポ良く解いて、自信をつけながらスキルアップしてほしい

ーー今回の講座はどんな受講生に向けて制作されたのでしょうか?

おもに新入社員や、入社を控える大学生を対象にしました。とはいえ、そういった方に限らず、とにかくExcelを使いこなせていないと思う方には受講してほしいです。とくにIT業界で働く方は、最低限学んでおくべきだと思っています。

ーー講座を作る上で工夫したことや、意識したポイントがあれば教えてください。

ドリル形式の問題をテンポ良く解けるように意識して講座を制作しました。計算ドリルと同様で、リズム良く解けると継続しやすい一方、解けない問題が3問くらい続くと辞めたくなってしまいますよね。解ける問題をテンポ良く続けて自信をつけながら、難しい問題にもチャレンジできるように意識しました。

ただ関数を覚えるのではなく、困りごとを解決する

ーーExcelスキルを学ぶ上でのコツを3つ教えていただけますか?

  1. 目的を持つ

  2. 現場で使う

  3. Excel操作の引き出しをたくさん持っておく

一番大切なのは、目的を持つことだと思います。Excelをただ覚えればいいというわけではなく、Excelはあくまでツールなので、どのように使いこなすかが重要です。「困りごとを解決する」「現状を把握する」「データを可視化する」といった目的を持ち、実践で使ってみてはじめてスキルが身についてくると思います。逆に、現場であまり使わなくなった途端、使い方を忘れてしまうということも。

私がバイブルとして読んでいたスティーブン・キングの『小説作法』のなかで、彼の叔父さんが網戸の修理をする話があります。そのとき必要だった道具はドライバーだけだったにも関わらず、「予想外の状況に出くわしたとき、なにが必要になるかわからないから」という理由で、叔父さんは大きな道具箱を持ってきたのです。

この話のように道具を多く持っておけば、困っていることに対しての最適な解決策を早く見つけられるはず。Excelも同様で、普段は使わない操作も知っておくことで解決できることが増えるんです。単純に自分が使える手数を増やしていくことも、Excelを学ぶコツだと思います。

ーーExcelスキルを習得する上で、初級者から中級者へステップアップするポイントとは?

自分が作る資料に責任を持つこと。数値を扱うにあたり、ダブルチェックはもちろん必要ですが、自分の確認で終わらせるくらいの気持ちで取り組んでみてください。

Excelは人間が触るツールなので、ミスが起こってしまうこともあると思います。一人で作業をするとミスが起きやすいので、なるべくチーム内で共有したり、連携したりして、ミスを防ぐことが大切です。

ーーあらためて、Excelスキルを学ぶメリットはなんでしょうか?

Excelはお金の収支の管理からデータ分析までできる、ビジネスのベースになるツールです。さらにデータベースの知識や数式についても、まるごと勉強できてしまいます。どんな職種でも、社会人であるならば使えるようになっておいて損はないはずです!

正直、勉強は好きではない。でも生きるために学び続ける

ーー榊さんの人生にとって学びとはなんですか?

正直、あまり学ぶこと自体は好きではないです(笑)。ただ、稼いで生きていくために学び続けています。現在はExcel講師をしていますが、ほかにもWebサイト制作やデータ分析、Photoshopを使ったデザイン、リスティング広告運用といったスキルを持っているんです。こういったスキルや知識はすべて、自分の財産になると思っています。たとえ今無一文になっても、スキルと知識があれば解決策を練ってまた立て直すことができる。私にとって学びとは、生きることに直結しているんです。

生きるためとはいえ、勉強している間はストレスを感じます。でも試験やプレゼンといったある一定期間が終わって解放されたとき、視野が広がっている喜びはありますね。私は富士山に6回ほど登ったことがあるのですが、学ぶことは登山に似ていると感じるんです。しんどくても、「ちゃんと上ってきてよかったな」という満足感があるので、また頑張ろうと思えます。

ーー最後に、受講生の方へのメッセージをお願いします!

Excelスキルを学ぶと同時に、Excelを使う時間をどんどん減らしていってほしいです。Excelを使うのは、PDCAサイクルの「C(Check)」の部分。Checkのフェーズで行う現状把握は、短時間で手軽にできることが理想です。Excelを覚えれば覚えるほどExcelを使うシーンは減り、業務改善につながっていくはず。そんな状態を目指してほしいです。

▼こちらの講座もおすすめ

MOS試験(エキスパートレベル)に対応した講座も公開されています!

MOS試験(一般レベル)の合格者、または基礎スキルを習得済みの方におすすめです。継続学習や復習にお使いいただけます。MOS試験(エキスパートレベル)に合格し、転職でExcelスキルをアピールしたい社会人の方もぜひ受講してみてください。


執筆者のひとこと

学ぶことが生きるための収入に直結していると伺い、ますます学びとは可能性の塊なのだと再認識しました。スキルが多いことは収入面だけでなく、それぞれのお仕事にも相乗効果をもたらしているように感じます。Excelの講座を制作される際も、さまざまなスキルを通して得た経験がベースにあることで深みが出たり、内容がより実践的であったりするのだと思いました。

フリーランスの場合はもちろん、会社に属している場合も、一見すると現在の業務に関係ないと思われるスキルでも、学んでみることで視野を広げられるかもしれません。企画のアイディアが閃いたり、担当業務以外でできることが増えたり、直接収入にはつながらなくても今保有しているスキルとの相乗効果を狙ってみることはいかがでしょうか。

「私はどんなスキルを学ぼうかな?どんな相乗効果が生まれるかな?」そんな希望や期待が膨らんでくるお話でした!


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